Second part

A blendsとは…?

「国・人・文化・トレンド・カラー・素材・アイテムを、 フィーリングやタイミングで程よくBLENDした集合体の(A=AND)融和」をコンセプトとし、40代から50代のかっこいいおじさん──「イケおじ」のリアルを、三宅敬が考える「今着たいモノ」「これから着たいモノ」「この先ずっと着たいモノ」をメインアイテムに提案するファッションブランド。

ファッションは移り気…
ファッション屋はミーハーじゃないと務まらない!

──アラフィフの「イケてないおじさん」に、明日からでも実践できそうなファッションアドバイスをお願いします。

三宅:なによりも、最初はサイズをきちんと選んでほしい。メタボを隠すため、あえてダボダボのサイズを選んだりするのは避けたほうがいい。自分のサイズを把握することによって、上はルーズで下はタイト……みたいな遊び感覚も生まれてくる。
あと、繰り返すけど、大事なのは足元。イケてないおじさんはここを疎かにしがち。汚すぎる。お願いだから、しょぼくれたスニーカーは履かないで(笑)。

俣野:カミナンドの購買層は20代〜30代が中心だったんですけど、ここ数年は40代も増えつつあります。カミナンドの“売り”は、すべて本皮を使っていて作りもしっかりしていながら、価格帯がお手頃なところ。履き心地も日本人の先広がり気味な足の形に合わせているので、履き心地も良くリピーターも多い。このレオパードも2万円少々。これがイタリア製とかだったら、安くても5万円を超えちゃう。
なぜなら、カミナンドの靴はメイドイン・メキシコで、現地にいるカミナンドのスタッフが管理している、しっかりとした工場でつくっていて、さらに日本への輸入の際に関税がかからないため、コストを抑えられる。古くから努力してルートを築き上げてきたため、他社ではなかなか同じことはできません。そういう僕たちのこだわりを三宅さんはすべて理解してくださっている。

三宅:ありがとうございます(笑)。

俣野:ファッションって、服の好きな人は昨日・今日・明日……と、マインドが日によって変わってきますよね? 昨日はスニーカーを履いたけど、今日はローファーを履きたい、さらに明日はパーティがあるからエナメルで……みたいに。また、ブランドごとにそういった個々のアイテムに特化したカテゴリー分けがあるのも普通じゃないですか。しかし、僕はカミナンドを「ファッション」というカテゴリーにしたかった。一つのブランドに、その日の気分で選ぶことができる、あらゆるスタイルを集約したかったんです。

三宅:だから、カミナンドは他ブランドとのコラボに強い。だから面白い。nano(universe)さんだとジョッパーブーツ型を持ってくるとか……。しかも、そんな器用な一面のなかに、自身のブランドカラーを取り入れるのがすごく上手い。

俣野:人によっては「日和見」だとか「なんでもやりすぎ」だとか言う人もいるけど、僕は「カミナンド=○○○」といった固定観念に囚われたくないんです。なんせミーハーですから(笑)。ファッション屋っていうのは本質的にミーハー。ミーハーじゃなきゃ務まらない。だって、定番のアイテムだけで済むなら、ファッション業界なんて成り立たないでしょ? そればかりを買っていればいいんですから。

三宅:僕も10年前の自分のファッションを見たら「ダサっ!」って感じちゃう(笑)。ただ、あのときは一番それがいいと信じていたわけだし……。ファッションとはそういうもの。

俣野:そう。ファッションとは移り気なんです。

三宅:僕が今日着ているセーターもロスに行ったときKITHで買ったレディースだし。「これレディースだよ」と念は押されたんだけど、「レディースだろうがなんだろうが、いいモノはイイからな…」って。

俣野:これこそが三宅さんの魅力なんですよ。好きになったら常識云々は関係なく、躊躇なく買っちゃう。そのミーハーさを「三宅さん」というリアルなフィルターを通して、より幅広い年齢層に伝えていきたい。
昔はトレンドを発信する媒体って、雑誌しかなかった。今はウェブで写真も動画もオンタイムで流せる。いっぽうで情報が溢れかえっているから、「嘘がつけなくなった時代になった」とも言えます。そういう今だからこそ、三宅さんのような「嘘も嫌味もない自然体のリーダー」が、より必要となってくるのではないでしょうか。

既成のルールの壁を打ち壊していく
先兵的な役割を果たすのがファッション

──ちなみに、お二人は「アラフィフのフィジカルの衰え」について、どうお考えですか?

俣野:それは、もうしょうがない。なので、僕はそこに関しては積極的に受け入れるべきだと思う。とりあえずは「ハゲ隠しをやめませんか」と提案したい(笑)。海外だとハゲは別にかっこ悪いことじゃないし……。

三宅:僕も白髪を染めないのは、そういう気持ちがあるから。

俣野:日本は、30歳になったら、40歳になったら、50歳になったら……的なルールが決められすぎなんです。だけど、もはやここまでグローバル化された世界において、そんな先入観に縛られることはない。もっと自由に、自分の好きなことをやればいい。そして、そういった既成のルールの壁を打ち壊していく先兵的な役割を果たすのがファッションだと僕は考えています。

三宅:とは言え、最低限こぎれいにしておくことは大切。ハゲはかまわないけど、口臭がキツイのはやはり嫌われるでしょ(笑)? これはマナーの領域だから。

俣野:少なくとも職業でカタにハメられるスタイルは、すでに時代遅れです。今は仕事なんてノートパソコンやタブレットがあればどこでもできるし……極論、仕事は一つじゃなくてもかまわない。これからは会社勤めしながら副業に手を出す人もどんどん増えてくるだろうし、そうなったら“個性”がより重要になってくる。

三宅:俣野さんのブランドも言うなれば「マルチ」の要素が大きいから。僕も「マルチ」。焼き物やってモデルやってアパレルのブランド立ち上げて……(笑)。それがダメだとはちっとも感じていない。今の時代、チャンネルは多ければ多いほうがいい。さらに、こんな僕らのポリシーを体現した集大成が「カミナンドとのコラボ」ってことなのかもしれない。

俣野:「看板」「肩書き」はいらない。必要なのは「名前」「個人のアイデンティティー」なんです。

──三宅さんは、エイブレンズをこれからどんなかたちにしていきたいのか…を教えてください。

三宅:ファッションだけじゃなく、いろんな表現手段をもって、ボーダレスで僕ら世代のライフスタイルを語っていきたい。僕が本当に「欲しい!」と感じて選んだモノだけをつくりたいし、着たいし、履きたい。そこに嘘は混ぜたくない。
アイテムは、このコラボシューズをはじめとして、カットソー・アウター類……ほかを順次紹介する予定です。

──では、俣野さんは、エイブレンズと今後どうジョイントしていきたいのでしょう?

俣野:僕はやはり、ファッション観から人生観まで三宅さんと共感できる部分がとても多いわけです。世代は少々違うけれど、その通ってきた道の微妙なズレを三宅さんが表現したいモノに落とし込めるよう、サポートしていきたい。
三宅さんはね、とにかく人の意見を真剣に聞いてくれますから(笑)。年下だとか性別だとかの分け隔てなんて関係なく……。

三宅:「認められたい」みたいな承認欲求、カッコつけ、無駄な上下関係や虚勢を張るようなマインドは一切いらない。まずは、これらのくだらない“世間体の壁”を、ファッションを通じて取っ払いたいね。

Photo  : 水野嘉之

Text  : 山田ゴメス

三宅 敬(みやけ たかし)

1967年2月生まれ神奈川県川崎市出身。20歳でモデルデビュー。その後、約3年間アメリカ ニューヨークに留学し、アメリカ西海岸で古着の買い付けなどを経験。 33歳からは約10年にわたりインテリアショップ『モダニカ』にてマネージャーとして務め、 ミッドセンチュリー家具の造詣を深めた。 現在は事務所兼ショップ『58』にて、読谷山焼「北窯」の製品を販売。そのほかに自身のリメイクブランド「サードハンズ」をデザイン。2019年1月18日より、自身がクリエイティブディレクターとして立ち上げるブランド『A blends』を、満を持して展開する。

CAMINANDO(カミナンド)

俣野純也が代表を務める、国内企画のデザインをすべてメキシコで生産することにこだわったシューズブランド。2008年に設立され、国内外の名立たるブランドやショップとのコラボレーションも多く行っている。
2018年A/Wコレクションにてブランド設立10周年を迎えた。

日本を代表するシューズブランド「CAMINANDO」とA blendsがブランド初となるコラボレーションアイテムとして完全別注したビットローファー。上品なスウェードアッパーにブランドディレクター三宅がこだわりぬいたレオパード柄が映えるビットローファーはA blendsならではの程よいブレンド感が表現された一品です。 <CAMINANDO>2008年に誕生した日本のシューズブランド。国内企画のデザインを全てメキシコでの生産にこだわり製造し、現在はNYとLAにショールームを構えてワールドワイドに展開。国内外の名立たるブランドやショップとのコラボレーションを行う国内有数のシューズブランドです。


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